ISSUE 01 / 2021

誰もが声を上げ主体者になれる環境から生まれたサイニングストア

スターバックス コーヒー nonowa国立店
EPISODE 01
地域・社会・コミュニティの中にひそむ線

スターバックス コーヒー ジャパンが国内初のサイニングストア「スターバックス コーヒー nonowa国立店」を2020年6月にオープンした。サイニングストアとは、手話を共通言語とした店舗のこと。スターバックスではマレーシア、アメリカ、中国でサイニングストアを展開しており、nonowa国立店は世界で5店舗目にあたる。年齢や性別、役職、障がいの有無に左右されず、個人の違いを受け入れながら、全ての人を迎え入れる――。スターバックスが掲げるダイバーシティ&インクルージョンに即した取り組みだ。スターバックスがサイニングストアを通じて社会に投げかける提案について、ストアマネージャーの伊藤真也さんに話を伺った。

文:蜂須賀 ちなみ/写真:吉田 周平
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スターバックス コーヒー ジャパンが国内初のサイニングストア「スターバックス コーヒー nonowa国立店」を2020年6月にオープンした。サイニングストアとは、手話を共通言語とした店舗のこと。スターバックスではマレーシア、アメリカ、中国でサイニングストアを展開しており、nonowa国立店は世界で5店舗目にあたる。年齢や性別、役職、障がいの有無に左右されず、個人の違いを受け入れながら、全ての人を迎え入れる――。スターバックスが掲げるダイバーシティ&インクルージョンに即した取り組みだ。スターバックスがサイニングストアを通じて社会に投げかける提案について、ストアマネージャーの伊藤真也さんに話を伺った。

文:蜂須賀 ちなみ/写真:吉田 周平
スターバックス コーヒー nonowa国立店

スターバックス コーヒー国内初のサイニングストアとして2020年6月にオープン。手話を用いることで聴者と聴覚に障がいのあるパートナーが共に働け、多様な人々が自分らしく過ごし活躍できる居場所の実現を目指した、スターバックスのダイバーシティ&インクルージョンを象徴する店舗の一つ。

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耳の聞こえないパートナーの声から始動したサイニングストア・プロジェクト

スターバックス コーヒー nonowa国立店は、国内初のサイニングストアだ。障がいのある人が働く店舗は他にもあるが、ここでは18人の聴覚障がいのある人が5人の聴者と共に店舗を運営している。

JR国立駅直結の商業施設内にある同店は、買い物客で賑わうフロアの一角にある。来店客は手話を使う人だけではなく、学生や会社員、お子さま連れやお年寄りなど様々。レジカウンターへ行くと、手話で「こんにちは」と挨拶する店員が迎えてくれた。客は手話で注文することもできるし、同店のパートナーが制作に関わったメニュー表を指さしながらドリンクのサイズ、カスタマイズの有無などを選択することも可能。そのほかにも筆談や音声など、様々なコミュニケーションツールが用意されている。ドリンクを受け取るカウンターには大きな電子掲示板が設置されていて、レシートに印刷された番号がそこに表示される仕組みだ。画面では「TODAY’S SIGN LANGUAGE」として簡単な手話がアニメーションで紹介されている。

国内初のサイニングストア立ち上げのきっかけとなったのは、スターバックス コーヒー ジャパン CEOと耳の聞こえないパートナー(※スターバックスでは従業員を「パートナー」と呼ぶ)とのラウンドテーブルだったそうだ。2016年にマレーシア・クアラルンプールでオープンしたサイニングストア第1号店のことが話題になり、「日本でもやってみよう」とプロジェクトが始まった。実店舗で導入機会を伺うトライアルを開始し、最初に選ばれた場所は神奈川県鎌倉市御成町。現在nonowa国立店でストアマネージャーを務める伊藤さんは、この頃からプロジェクトに携わっていた。

「私は人事異動でたまたま御成町店に着任し、そこで『実は今、こういう取り組みが始まっていて』という話を聞きました。マレーシアのサイニングストアのことはもちろん知っていたので、『あ、日本でもやるんだ、素敵なことだな』というのが率直な印象でした。だから不安よりも、仲間たちと一緒に新しいことを始められるのが楽しみという気持ちが強かったですね。プロジェクトを進めるために様々な部署の人たちが集まっていたのですが、本社勤務の方が『サイニングストアの打ち合わせのとき、みんな楽しそうだよね』と言っていたことが印象に残っています。スターバックスの一員としてみんな前向きに取り組んでいましたし、会社は一つのチームなのだと改めて実感できた経験でした」

トライアルは約2年半にわたり、九段下、海老名、新宿、東小金井と、場所を替えて行われた。

「国内初出店ということもあり、地域の方々にも親しんでいただけるような場所を選んだ方がいいのではないかと。実際に現場で経験を積みながら、パートナーに必要なサポートを考えていくと同時に、その地域でのお客さんの反応や土地柄も見ていました。国立は、街自体が誰にでも住みやすいインクルーシブな環境づくりを打ち出しています。また、近くに立川ろう学校があり、住人の方がろう文化に対して非常に理解があるんですよね」

そうして2020年6月27日、nonowa国立店がオープンした。手話を使ったコミュニケーションでは人の表情が必然的に大事になってくる。パートナーの明るい笑顔、温かみのある接客に居心地のよさを感じ、何度も訪れる人も多いようだ。イラストレーター・門秀彦のアートをはじめ、店内には手話をモチーフとした装飾がたくさん。他店舗にある上部のメニュー板を外したのは視野を広くして店内の様子や手話を見やすくするためで、同じ理由でカウンターは低めになっている。パートナーはスマートウォッチを着用。タイマーが鳴ったときや他のスタッフから呼ばれたときは振動が知らせてくれる。

働く人が幸せでなければ、お客様を幸せにできない

店内の環境づくりには、実際に働くパートナーの声や個人が行っていた工夫が反映されているそうだ。CEOも社員もアルバイトも等しく「パートナー」と呼ぶことからもフラットな関係性は読み取れるが、声を上げやすい企業風土はどのように作られているのかが気になった。

「まず、入社後最初の研修で、弊社の文化や企業理念を学ぶ機会が数時間あります。そこで、『会社が何かやってくれる』という受け身の感じではなく、『これからあなたもスターバックスの一員になるんですよ』というふうに教えられるんです。さらに、働き始めてからはアルバイトの方も含めて4ヶ月に一度、店長や社員と一対一の人事面談があります。そこで会社の理念に対してどう貢献したか、自分はこの会社を使ってどう目標を叶えていったかを掘り下げていく。こういった取り組みは珍しいと思います」

「グリーンエプロンカード」と呼ばれるものをパートナー同士で贈り合う文化もあるそう。スターバックスが掲げるミッション&バリューズに基づく行動をパートナーがしたとき、それを見ていた他の人がカードにメッセージを書く。お互いに褒め合うことで、お互いのいいところを伸ばし合う仕組みである。スターバックスが大切にしているのは「働く人が幸せでなければ、お客様を幸せにできない」という考え方だ。

「褒められると嬉しくなるし、自信が保たれる。嬉しくなると、『お客様にも同じ体験をしてもらいたい』という気持ちが働きますよね。志を持って弊社に入ってくるパートナーというのは、おそらく最初はお客様として来てくれた方だったんですよ。他の飲食店とは違う体験をしてくれたことから、『私もスターバックス体験を提供する立場になりたいな』と思い、アルバイトに応募してくださる方がとても多い。なので、人と人とが脈々と継いでいった想いがあるんだと思います。じっくり時間をかけながら生まれた風土なんじゃないかと」

誰もが新たな気づきをもたらす場所を作っていく、スターバックスの取り組み

nonowa国立店は、営業開始から8ヶ月を迎えた。働くパートナーを統括する立場にある伊藤さんは、サイニングストアがもたらすプラスの作用を実感しているという。

「一番印象的だったのはオープン日。あるパートナーの笑顔が別人のように明るかったことです。耳の聞こえない方は、普段まるで外国に来たかのような不安を味わっています。そんな環境で仕事していると、大きなストレスがかかっているのでしょう。でもここでは同じ個性の人たちが集まっているので、ありのままの自分が出るんでしょうね。あの笑顔を見たときは“この人って実は本当はこんな人だったんだ”と感じ、衝撃的でした」

障がいのあるパートナーから教わることも多い。伊藤さんが学んだのは、手話には様々な表現方法があるということ。例えば、ショートサイズを注文するとき、「小さい」を意味する手話で表現する人もいれば、指文字でアルファベットの「S」を示して表す人もいる。オープン前にはこの店舗の中でルールを決める必要があるのではないかと議論になった。しかしあるパートナーから、「音声言語でも人によって癖が違うのと一緒」、「手話もその人のアイデンティティなので、一つに統一すること自体がナンセンスだ」という意見を聞き、「なるほど」と納得した。

「この店では手話が共通言語なので、聴者である我々の方がマイノリティになります。他のパートナーに教えてもらいながら働いていると、発見が多く、とても面白いです。別の店舗のスタッフが『留学』として働きに来ることもあります。ここでは、数年働いているベテランパートナーであっても、『言語が違うとこんなに上手くできないんだ』という体験をすることになります。そうすると、『じゃあどうしたら上手くいくんだろう』と考える。その経験を経て、元の店舗に戻ると、ろう者に限らず様々な方が来店されたときに『どういうふうに対応したらよりよいだろう』と自然に考えられるようになるんです」

nonowa国立店も含めて世界には8つのサイニングストアがあるが、『それぞれの国の文化を大切にする』という観点から、他国のオペレーションを参考にはするものの、流用するような方法は採られていない。また、サイニングストア特有の研修や学習教材が設けられているわけでもない。現場でのコミュニケーションを通じて、パートナーたちは一つずつ学習しているようだ。同じように、来店客も学習しながら環境に適応していっている。

「お客様も変わっていくと言いますか。初めて来てくださった方も途中で『あ、こういうことか』と気づいていただけますし、『この言葉は手話ではどうやるんですか?』と聞いてくださる方もいます。常連さまのなかには、手話で複雑なオーダーをされる方や、注文用の画像をご自身で作り、カウンターでスマホを見せてくださる方も。工夫のしかたは人それぞれなんだなと感じました」

働くパートナーにとっても来店客にとっても、新たな気づきをもたらす場所になりつつあるnonowa国立店。ダイバーシティ&インクルージョンに向けた取り組みを行うスターバックスの店舗は全国的に増えてきている。例えば、目黒セントラルスクエア店は、キッズエリアを大きく配置した店舗。週末には親子向けのワークショップ※が開催されているほか、障がいのあるアーティストによる作品を展示している。南町田グランベリーパーク店では、短時間勤務を可能とする「カフェアテンダント制度」を導入。シニアにとってもより働きやすい環境を目指している。
※2020年2月現在は新型コロナウイルス感染拡大のため中止中。

「お客様にもパートナーにもダイバーシティ&インクルージョンを感じていただけるような店舗をこれからも増やしていきたいですね。また、それらの店舗を通じて多様性に対する考え方を身につけたパートナーが全国の店舗に異動して行くことで、自分らしく働ける環境をどんどん広げていくことが一つの目標です。特定の店舗だけが特別なのではなく、全店を誰にとっても過ごしやすい環境にしていきたいです」

Recommends 壌メンバーのお気に入り

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周りに助けてもらってもいい、完璧である必要はない。余白がデザインされた山﨑さんの関係論的な設計は、人間のやさしさ・個性を引き出すものであるように感じます。

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吉田 周平 写真家

本来の自らに由るのが、自由。互いのらしさを知り会うことから、みんなの自由が始まる。ジェンダーの話に限らず、私たちが生きたい未来への起点だと感じました。

「ゆるめる」というマイノリティだからこそ生み出せる価値
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澤田さんは自然と活動にインクルーシブデザインの理念をとりいれ、変に強制しない「ゆるさ」を軸に人を繋げます。マジョリティーの視点とマイノリティーの視点をうまく掛け合わせ、今までにない仕組みや仕掛けをつくる天才です。

Landscape of Care 都市が人々を受け入れるためにできること
杉本 恭子 ライター

「ケア」という視点でまちを見て、目に見えない体験や声を聞いて、共有されていく「Landscape of care」。誰ひとり取り残さない世界とは、きっとこのようにつくられるのだと思いました。

誰もが声を上げ主体者になれる環境から生まれたサイニングストア
桑原 雷太 フォトグラファー

ほぼ毎日のように利用しているスターバックス。他のカフェとは違うスタッフのホスピタリティの質が何処から来るものなのか、この記事に書かれていることから読んで納得。

誰もが声を上げ主体者になれる環境から生まれたサイニングストア
杉田 真理子 アーバンリサーチャー・編集者

「インクルーシブ」という言葉がもっと身近になるヒントと具体事例が詰め込まれた良記事。読みながら、大切な人たちの顔が浮かびました。

ラベルを剥いだのちに見つかる「自分らしさ」を祝福する
小笠原 舞 合同会社こどもみらい探求社 共同代表

共感と気づきが多く、課題の本質をどう捉えていくかのプロセスが見える記事でした。自分の心がどこで動くのか、感じながら読んでみてください!

可能性を追求し、限界を切り拓く。ALS当事者になって一層高める自分らしい生き方
池尾 優 編集者・ライター

技術が進化した今、たとえ声を失っても、クリエイティビティとモチベーションがあればアウトプットはできる。彼の存在はすべての表現者を奮い立たせてくれると思います。

「ゆるめる」というマイノリティだからこそ生み出せる価値
原口 さとみ 編集者・Public Relations

意図的に人を不幸にするクリエイティブなんて存在しない(であってほしい)。そう思うと、幸福を追い求めるというそもそもの「福祉」とクリエイティブって同線上のものなんでは?という嬉しい気づきに出会えました。

誰もが声を上げ主体者になれる環境から生まれたサイニングストア
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自分という専門性の外にある理由を探すための、問いを見出すことこそが創造的なのだと、改めて。いまはまだ媒介者としての異なる他者を通じて気づく。早く普通になりますように。

「老い・ボケ・死」をポジティブに捉え直すための演劇
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何年か前に菅原さんとお話ししたが、その時に見せてもらった”岡じい”の役者魂と表情が忘れられません。見ているこちらも満たされた気持ちになってくるから不思議。

誰もが声を上げ主体者になれる環境から生まれたサイニングストア
乾 和代 ライター

印象的だったのが「働くパートナーにとっても来店客にとっても、新たな気づきをもたらす場所」という言葉。カタチを整えるのではなく、共にコミュニケーションを重ねながら幸せの形を作っていくのが福祉なのではと感じさせられました。

「人には必ず、自分の身体を愛する権利がある」身体的特徴を生かしたダンスが伝えるもの
新原 なりか ライター・編集者

“多様性” という一言では語れない・括れないのが多様性。森田さんの「具体的な個々の事実を積み上げる」という姿勢とその実践から、多様性に本気で向き合う勇気をもらった。

ラベルを剥いだのちに見つかる「自分らしさ」を祝福する
松本 敏治 公認心理師・特別支援教育スーパーバイザー・臨床発達心理士

性別、年齢、人種、職業、障害、そして”LGBTQ”さえもラベルかもしれない。それらを超えて「自分らしさ」のひとことに開放を得たとき人間関係は意外にも心地よかった。

誰もが声を上げ主体者になれる環境から生まれたサイニングストア
マエダ ユウキ イラストレーター

スタバというものすごくポピュラーな場所でコミュニケーションの表現方法は違えど認め合えるハッピーな出会いがあることは素晴らしいことだと感じました。

「居てもいい場所」 をデザインする。 にじんだ線で描かれるこれからの建築
Sakasano Kasa イラストレーター

病院の中に〇〇室、ではない場所があるのいいですね。特定の誰かのためでないことは、誰に対してもオープンであるということ。神戸のアイセンター、いつか遊びに行きたい。

「ゆるめる」というマイノリティだからこそ生み出せる価値
相羽 崇巨 詩人・ミュージシャン

本来スポーツは強い弱いではなく、笑顔になり、団結して一つの目標を目指し、個性や自分らしさを認め合えるもの。私自身も支援学校でスポーツの楽しさを知りました。ゆるスポーツが当たり前の風景になりますように。

「居てもいい場所」 をデザインする。 にじんだ線で描かれるこれからの建築
木村 華子 フォトグラファー・現代美術家

「利用者の心のレベルに合せて居たい場所を自然に選べるようになっている」という一文がとても印象的でした。これから建築における空間の捉え方、見え方が変わりそうです。

「人には必ず、自分の身体を愛する権利がある」身体的特徴を生かしたダンスが伝えるもの
菅原 直樹 「老いと演劇」OiBokkeShi

自分の身体に正直な方法を探ってきた森田さんのパフォーマンスは、多くの人々に表現の扉を開かせ、自分自身と向き合う場を生み出すのだろう。表現の可能性にドキドキした。

可能性を追求し、限界を切り拓く。ALS当事者になって一層高める自分らしい生き方
森田 かずよ ダンサー・女優

「限界はない」という言葉をここまで実践している人はいないのではないか、と感じる。テクノロジーによって生き方が拡張していく姿は可能性に溢れている。

未来を切り開く研究テーマは現実に疑問をもつことに始まる
篠田 栞 ライター・劇作家

津軽弁と自閉症というユニークなご研究テーマに興味惹かれました。「障害」「ダイバシティ」と一括りにするのではない、"目の前のリアルな現実"を見つめることに未来を切り拓いていくヒントがあるという点に深く共感しました。

時間をかけて手に入れた自分の説明書が、 自分の生き方をカタチ作る
津久井 珠美 フォトグラファー

単純に、相羽さんの自然体の生き方、ことば、音楽から、元気とHappyをもらいました!!

誰もが声を上げ主体者になれる環境から生まれたサイニングストア
大谷 明日香 Creative Studio REING代表

「インクルーシブデザイン」という言葉が普及していく中で、時にその言葉が形骸化していないか疑問を抱くことがあります。「その中心には当事者がいる」という、シンプルで最も重要な考えに基づいた取り組みをされていて大変感銘を受けました。

「人には必ず、自分の身体を愛する権利がある」身体的特徴を生かしたダンスが伝えるもの
土門 蘭 文筆家

「自分の身体が正直に動く方法を探ること」を大事にされてきたという森田さん。美の基準は社会側にあるのではなく個人側にあるのだと、大切な気づきをいただきました。

「老い・ボケ・死」をポジティブに捉え直すための演劇
堤 大樹 Eat, Play, Sleep inc. クリエイティブディレクター

「自分の心身の感覚が鈍ること」が恐ろしいと感じていたし、そういったことを無意識に遠ざけていたけど、少し老いが身近なものになりました。

答えをくれたのはこどもたち。《おやこ保育園》から溶けはじめる家族の線、社会の線
峯 大貴 ANTENNA副編集長・ライター

保育や教育の世界にもその人らしさや自由さを持ち込もうとする気概に胸を打たれる。また助け合い文化が残る長田に移住されたことに代表される、過去に恩恵を受けつつ、今に活かしていく生き方が美しいと思いました。

「ゆるめる」というマイノリティだからこそ生み出せる価値
重松 佑 Shhh inc. クリエイティブディレクター

スポーツは小学生の運動会でも「勝った負けた」の世界。それを「楽しく面白い」ものにゆるめていく。クリエイティブってこういうこと!と何度も頷きながら読みました。

「ゆるめる」というマイノリティだからこそ生み出せる価値
宇都宮 勝晃 Shhh inc. デザイナー

自分を責めず、隅へと押し込めず、自分にとっての生きやすさをひらくための「ゆるめる」。こんなやり方があったんですね。読み進めながら肩の力がほどけていく自分がいました。

誰もが声を上げ主体者になれる環境から生まれたサイニングストア
MISSISSIPPI 画家・コミック作家

車椅子に乗ってる人はスーパーパワーの持ち主なんだよ。ラストの父子の会話のエピソードが鮮烈で、マンガのストーリーを考える上で大きなヒントになりました。

「ゆるめる」というマイノリティだからこそ生み出せる価値
今津 新之助 SOCIAL WORKERS LAB ディレクター

自らの違和感に正直に向き合って、生きるうえで大切にしたいのは何かを見直そうと思わせてくれた。福祉の世界にある「余白」の面白さや可能性を語ってくれているのも嬉しい。

ラベルを剥いだのちに見つかる「自分らしさ」を祝福する
高田 亜希子 SOCIAL WORKERS LAB プロジェクトマネージャー

多様な「個」の受け入れというと、他者との関係性を思い浮かべるが、「自分との関係性」に焦点を当てられ、興味深かった。福祉であるかないかも自分で無意識に「ラベル」をつけているなぁと思いました。

「居てもいい場所」 をデザインする。 にじんだ線で描かれるこれからの建築
大澤 健 SOCIAL WORKERS LAB 学生インターン

「線」を見つめ直し、描き直すことによって世の中はよりよいものにできると信ずる者として、人を介在させることで線をにじませようという建築家の挑戦に心を打たれた。